レンダリングパラメータ

レンダリングパラメータ ロールアウトには、ラジオシティ計算されたシーンのレンダリング方法の制御に使用するパラメータがあります。この設定によりモデリングの問題(主にオブジェクト配置時に発生するオブジェクト間の隙間)により発生するラジオシティ特有の光漏れなどの現象を抑える事ができます。言い換えると、きっちりと隙間の無いようにオブジェクトを配置した場合には、この設定を行っても行わなくても、できあがる画像の質にあまり変わりが無い場合もあります。この設定を使用しなければ、それだけレンダリング時間が早くなりますので、光漏れが発生しないようにオブジェクトを配置する事もラジオシティを用いてレンダリングする場合には大切な事になります。

・ラジオシティ ソリューションの直接光を再利用…スキャンラインレンダリングには、ライトから影を生成するステップがありますが、その影を生成するステップでラジオシティ計算のデータを再利用する事で、レンダリング時間を短縮します。ここのラジオボタンをONにすると、クオリティが下がる分、レンダリング時間は早くなります。テストレンダリングやアニメーションをレンダリングする時に利用します。また、”間接光をリギャザリング”の設定は無効になります。頂点カラー割り当てを行っている場合は、このラジオボタンをONにする必要があります。ラジオシティ ソリューションの直接光を再利用をONにすると、影の精度がポリゴンのデータ量に依存するためレンダリング結果が粗くなる事が多い点に注意すること。

・直接光でレンダリング・・・スキャンラインレンダリングでライトから影を生成するステップを通常通り行います。ライトからの直接光に関してはラジオシティを用いずに計算するので影などのクオリティが向上します。”ラジオシティ ソリューションの直接光を再利用”と比べると、品質は向上しますがレンダリング時間は長くなります。

【間接光をリギャザリング】

このオプションはラジオシティソリューションの直接光を再利用を選択している場合は無効です。

・間接光をリギャザリング・・・このチェックをONにすることで、ラジオシティ特有の”光漏れ”や”影”などの問題を解決し、品質を向上させます。その分レンダリング時間は長くなります。レンダリング時に、ラジオシティ計算された照明データを再収集する事で、ピクセル毎に間接照明を再計算します。このオプションを使用すると、最も正確で人工的でないイメージを作成できますので、その分レンダリング時間が長くなります。

・各サンプルのレイ数…この数値が高いほど、品質は向上しますが、その分レンダリング時間が増えます。既定値は64です。

・フィルタの半径(ピクセル)…ノイズの多い場合は、この数値に基づき、各ピクセル間の明度を平均化します。この数値が大きいとぼやけた感じの画像になります。低いとシャープな感じの画像になります。既定値は2.5です。目安としては5程度が良いかと思います。

・クランプ値…シーン内の最も明るい光源を制限するために、設定数以上を制限します。サーフェス上のわずかなばらつきを修正するために使用します。

【アダプティブサンプリング】

この項目を設定する事により、レンダリングの高速化が可能です。

・アダプティブサンプリング

・初期サンプル間隔…イメージの初期サンプリングのグリッド間隔です。単位はピクセルです。既定値は16×16です。

・サブディビジョンのコントラスト…コンストラクトに基づいてサブディバイトするかどうか決定します。この値が大きいとコンストラクトによるサブディバイドの発生が少なくなりますし、値を小さくすると不用意にサブディバイドされますのでレンダリングに時間がかかります。

・サブディバイド範囲…サブディビジョンのための最小間隔です。この値を上げるとレンダリングの処理速度が向上しますが、精度が低下します。既定値は2×2です。

・サンプル表示…オンの場合、サンプルの位置が赤点でレンダリングされます。これにより、最もサンプルが多い場所がわかるので、アダプティブ サンプリングに最適な設定を選択するために役立ちます。既定値はOFFです。